Ancestral Vision / 祖先の幻視
〔青〕 ソーサリー
待機4 ― (青)(このカードをあなたの手札から唱えるのではなく、(青)を支払うとともにそれを時間(time)カウンターが4個置かれた状態で追放する。あなたのアップキープの開始時に、時間カウンターを1個取り除く。最後の1個を取り除いたとき、それをそのマナ・コストを支払うことなく唱える。)
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを3枚引く。
祖先の幻視はモダンが制定されてからついこの間、2016年4月8日まで禁止されていました。
効果は単純に4ターン後にカードを3枚引く、言うなればただ強のカードだ。
でも私は何回か使ってみてデッキから抜くことに決めた。
祖先の幻視を抜いた理由は2つ。
待機4と待機コストが自分のグリコンに噛み合わなかったからだ。
待機4、4ターン待つというのは長い。順調に土地を伸ばしていったら4枚置いているアップキープに来るのだが、モダンでの5ターン目は中々鬼門だと思う。
ビートダウンやバーンならとうに10点以上のライフを削っているはずだし、解禁されたセプターコンボやフェアリーも活発に動き始める。もしくはヴェールのリリアナが着地していたりその他諸々。
私のグリコンは昔ながらのコントロールで、序盤を凌ぎ中盤以降で一気に捲る構成だ。
『インスタントと瞬唱の魔道士で序盤を凌ぐ→ドローカードは必須』なのは当然だし実際強かった。
でも相手のデッキが青かったら祖先の幻視は一気にアテにならなくなる。
私も入れてるし、青いデッキに祖先の幻視以上に間違いなく入っている差し戻し、待機呪文もとい祖先の幻視は差し戻しと最悪の相性だ。
例えば聖トラフトの霊入りのクロックパーミ相手を想定しよう。
こちらは後攻1ターン目に祖先の幻視を待機、先行だった相手は4ターン目にトラフトを唱える。手札に差し戻しがあったのでトラフトを差し戻して、こちらの後攻4ターン目、特に動きも無く土地を置いて返す。
そして相手の5ターン目、相手は間違いなく土地を置いてターンを返してくる。祖先の幻視を差し戻すために。
祖先の幻視への差し戻しを打ち消せたと仮定しよう。手札は増えた、5枚目の土地を置き運が良ければ4つ、悪ければ1つ立っている状態でターンを返す。
そして相手はカウンターを構えている状態でトラフトを再び唱えるだろう。
一連の流れは最悪のパターンだし、まだ忌呪の発動で捌ける可能性も十分に有る。でも個人的には祖先の幻視のために打ち消し合戦をするのは馬鹿げていると思う。マナ無しでドロー出来るのが売りなはずなのに相手が青いってだけで差し戻しや打ち消しを警戒しないといけないなんて。
二つ目の待機コストについて、青1マナというのはやっぱり破格の軽さだ。だが待機させるのと唱えるのは根本的に違う事を理解しておかないといけない。
今度の対戦でも私はいつも通り後攻、相手は1ターン目からゴブリンの先達で殴ってきた。ダイス運は悪かったけど運よく島を入手出来た。
ターンを貰い手札は9枚、祖先の幻視と呪文嵌めと稲妻と血染めのぬかるみetc...
ディスカードするのが勿体ないのと、赤相手に3点スタートするのが怖いから島を置いて祖先の幻視を待機させてターンを返す。
相手は炎樹族の使者から稲妻のやっかいものを展開、二人は幸せな結魂をし6点クロックを刻んでターンエンド。
2ターン目から6点クロックは確かに極端だけど、モダンの2マナ域は危険が一杯だ。
飛行機械の鋳造所、苦花、電結の荒廃者。あんまり見かけないけど等時の王笏や小悪疫に他にも盛りだくさん。
後攻1ターン目は怖くて待機できないのが分かった。2ターン目は?
使命感によって差し戻しか、呪文嵌めと稲妻を構えなくてはならない。
よし、3ターン目に待機させて7ターン目にカードを3枚引こう!
それって残酷な根本原理でいいよね?
3ゲーム1マッチで毎回1ゲーム目が先行を取れ、尚且つ青いデッキと絶対当たらない強運なら、初動が遅いコントロールデッキでも祖先の幻視を入れるべきだと思う。
でも私はそんな強運ではないしどちらかというと屑運だから、祖先の幻視を私のグリクシスコントロールから抜く事に決めた。
ドローソースが差し戻しだけで回る程コントロールは甘くない。
禁忌の錬金術についてはまた今度。
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